家に虫がいると、問答無用で殺虫剤を振っている、そんな自分に気付くことはないだろうか。
人はなぜ、自分の体よりもずっとずっと小さい彼らのことを、怖く思ったりするのだろう。
もちろん怖いんじゃなくてきもちわるいんだ!という人もいらっしゃるかもしれない。
虫がほんとうに苦手な方などは、あの茶色い彼を見ただけで、卒倒するなんてこともあるのではないだろうか。
あの小さい生き物たちを、どうもわたしたちはエイリアンのように思っているフシがある。
けれど、もしかしたらあの茶色い彼も左のように思っているのかもしれない。
なんだかかわいらしく思えてくる自分に気付いたりしないだろうか。え?しな…?何?聞こえない。
このサイトは、そうやって、未知のものであると感じている虫たちの意外な一面などを紹介し、同じ生き物であることを認識し、そして少しでも愛情が持てたらいいね、という博愛の精神の元、制作した。
身の回りにいるだけでもたくさんの種類がある中で、今回は数種類にスポットを当てた。
「足がいっぱいの」だとか、「紙の間にいる小さい虫」だとか、「なんかめっそ足長い蜘蛛」だとか、よく見るけれど、てゆうか20年来の付き合いだけど、名前は知らなかったなぁという虫があなたのまわりにもいるのではないだろうか。
わざわざ今までは調べなかった名前を知って、少し…そう少し近づいて、小さくとも愛が芽生えたら、それ以上の喜びはない。
知ることで少し怖くなくなるかもしれない。
少しきもちわるくなくなるかもしれない。
少し興味が沸くかもしれない。
そんな、そんな些細な心の動きでいい。そうして少し、愛情を持って彼らの存在を思うことが出来たら、無意味な殺生をしなくなるのではないかと思う。
「ああアレで見たあの…アレか」くらいの思いがもてれば、いずれは部屋に現れた彼らを、怖がりながらも観察してしまう日も、来るのやもしれない。
「知らないこと」は恐怖を掻き立てる。
「知ること」で、変わる思いがあるのならば。
かの茶色い彼が愛される日も、来たり……。
………………………………来ないか。